変圧器は、我々の電気供給システムの重要な構成要素ですが、これが適切に機能しないと、システム全体に重大な損害を与える可能性があります。ここで、特高変圧器の保護について、特に比率差動継電器の役割と機能について詳しく解説します。
Contents
比率差動継電器の規定と主旨
比率差動継電器の設置は、電気設備技術基準・解釈第・46条に基づきます。この規定の主旨は、変圧器が著しく損壊するおそれがあるような事故や、電気供給に著しい支障を及ぼすような異常が発生した場合に、変圧器を電路から自動で遮断することが求められています。
構造と動作原理
比率差動継電器は、変圧器の一次側と二次側にCT(電流変換器)が取り付けられています。これにより、変圧器の正常運転時や外部事故時には、一次側電流と二次側電流の差がないため、継電器の動作コイルに電流は流れません。しかし、変圧器に内部故障が生じた場合、差電流が動作コイルに流れ、継電器が動作し、変圧器一次側と二次側の遮断器が開放され、変圧器は保護されます。
比率設定
比率とは、外部事故電流による不必要な動作を避けるために、一次および二次電流と差電流が一定の比率になった場合に動作するように設定されるものです。通常、変圧器のタップ切替時の変動やCTの誤差を考慮し、30%~50%程度の比率が設定されます。
励磁突入電流対策
変圧器には励磁突入電流が存在するため、これが毎回動作すると問題となります。従って、励磁突入時に不必要動作を防ぐため、第2調波含有率15%程度で比率差動要素をロックする機能が採用されています。
まとめ
特高変圧器では、高度な保護機能が要求されます。比率差動継電器は、変圧器が損壊する可能性のある異常や事故から変圧器を保護するために、その動作原理や設定、さらに励磁突入電流からの保護など、多くの要素が複雑に組み合わさって機能しています。これによって、電気供給システムの安全性と信頼性が確保されています。
Q&A
Q1: 比率差動継電器の主な目的は何ですか?
A:比率差動継電器の主な目的は、変圧器が著しく損壊する可能性のある事故や、電気供給に著しい支障を及ぼす可能性のある異常が発生した場合に、変圧器を電路から自動で遮断し、これ以上の損害を防ぐことです。この機能により、変圧器および電気設備全体の安全性と信頼性が確保されます。
Q2: 比率とは何ですか? どのように設定されますか?
A:比率は、一次および二次電流と差電流が一定の比率になった場合に比率差動継電器が動作するように設定されるものです。これは、外部事故電流などによる不必要な動作を避けるためのものです。通常、変圧器のタップ切替時の変動やCTの誤差を考慮し、30%~50%程度の比率が設定されます。
Q3: 励磁突入電流にはどのような対策が取られていますか?
A:変圧器には励磁突入電流が存在し、これが毎回動作すると問題となります。そのため、励磁突入時に不必要動作を防ぐため、第2調波含有率15%程度で比率差動要素をロックする機能が採用されています。これにより、励磁突入電流による不必要な動作を防ぎ、変圧器の保護を実現しています。




